店長店長

こんにちは。
アクセサリーと雑貨「千花」店長です。
今日は、ピンセットの話です。

作品を作るときに、必須なツールの代表選手は
ペンチ、ニッパーなどの工具類です。

ハンドメイドや工芸品を作る際に、誰もが使うこれら工具ですが、
工具の精度は、効率的な制作や、作品の出来に大きく影響します。
刃先の噛み合わせがズレずにピタリと合うこと、
ニッパーなら、力を入れなくてもスパッと切れること。
強度があり、折れたり曲がったり、刃こぼれしたりしないこと、
手によくなじむこと、等々。

作家さんにより、贔屓のブランドがあるでしょうが、
私は、以前の記事でも書いたように、
マルト長谷川工作所のKEIBA(ケイバ)シリーズを使っています。
同じ新潟県のメーカーだからという親近感もありますが、
それだけではありません。
ケイバほどに先端が精密なペンチ、
よく切れるニッパーに出会ったことがありません。
新潟県内、特に三条市と燕市界隈には他にも有名な金属加工メーカーはあります。
以前、少しだけ他のブランドに浮気したことがありますが、
ケイバの素晴らしさを再認識する結果となりました。
 

縁の下の力持ち、ピンセット

ペンチやニッパーに比べて、
あまり目立つことなく、縁の下の力持ちツールがピンセットです。
でも、作家によってはピンセットをほとんど使わない人もいます。
うちのスタッフMもその1人。
制作にピンセットはほとんど使わないと言います。
スタッフMは、細かい物をつまむ際も素手か、先細ラジオペンチを使っています。
それは、裏を返せば、いかにケイバのラジオペンチの精度が図抜けているかということになります。


ケイバ 先細ラジオペンチ

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しかし、私はピンセットを頻繁に使います。
アクセサリーなどに使用する、
小さなOカンや、チェーンのコマを始め、
レジンフラワーを制作する際にの、
ドライフラワーの配置の微調整などは、
ラジオペンチではできない作業です。
かすみ草や、ナズナなどの小さな花弁、
山野草の細い茎などはとても華奢なので、
噛み合わせの悪いピンセットだと破損してしまいます。
ピンセットにも高い精度が必要になってくるのです。

ピンセットの種類

ペンチにも様々な種類があるように、
一口にピンセットと言っても、いろいろな形状の物があります。
・ストレート
・鶴首
・金属製
・樹脂製
・先端がウチワ型
・先端が取り替え可能
等々
ホビー用、電工用、医療用と、
いろんな素材、形状のものがあります。

そんな中で、
私が制作で使うのは4種類です。
●ストレート先丸
●ストレート先細
●鶴首先丸
●鶴首先細

これだけあれば
私の扱う作品の場合にはだいたい足ります。

ドライフラワーの茎や花弁、
小さなビーズなどを扱う時には
つかむ物を傷つけにくい先丸タイプが便利。
紙などの薄いシートをつまむのも先丸が便利です。
プラモデルや模型に張るデカールやステッカーにも
先丸が便利なので、モデラーの人たちには必須のピンセットでしょう。

先細タイプは、
ドライフラワーの「雄しべ」「雌しべ」など、
花弁よりも更に小さな部位をミリ単位で動かす必要がある時や、
レジンフラワー制作の際にどうしても発生する、
レジンの中に浮遊するゴミや、砂粒などの除去に必要となります。

ストレートか鶴首かは、
使う人の好みにもよるので、無理に両方使う必要はなく、
どちらか片方でもOKかもしれません。

ピンセット選びの基準

私がピンセットを選ぶ際に重視することは2つです。

精度

言うまでもなく精度は必須条件でしょう。
というか、細かい物をつかむ道具である以上、
精度が悪くて物をつかめないピンセットはピンセットとは言えません。
タイヤが真円でない車のようなものです。
しかし、この基本とも言うべき部分がクリア出来ていない製品も多いので
信頼の置けるブランドの物を選びたいです。

特に先細タイプは写真のように
ピタッと噛み合わないと細かい物をつまむことができなくて、
非常にイライラします。

先丸タイプは先細タイプほどシビアではありませんが、
やはり、面と面ではさめないと、花弁などは傷んでしまいます。

非磁性であること

プラスチックやドライフラワーだけを扱うならあまり気にする必要はありませんが
私の場合、時計やマグネットフックなどの雑貨も取り扱うため、
ピンセットが磁石にくっついてしまうと非常に作業がやりにくくなります。

例えば、この作品のようなマグネットフックの場合、
液体のエポキシの中に磁石とドライフラワーを上手く配置する作業がありますが、
ドライフラワーの位置の微調整などの際、
鉄製だと、ピンセットが磁石に引っ張られて細かい作業ができなかったり、
磁石そのものが動いてしまったりします。
また、ひとたび磁石にくっつくと
ピンセット自体が磁力を帯びてしまうので、
別の作業で細かい金属パーツを扱う際にやりにくくなります。
100%非磁性なのはプラスチック製ピンセットですが、
精度に不安がありますし、
レジンが付着して固まると精度云々のレベルでなく、
使い物にならなくなるので
金属製で非磁性タイプのピンセットを使います。
ステンレス(SUS)304、310、316など、
300番台のステンレスは非磁性なので使いやすいです。
(ただし、完全に非磁性ではなく、
強力な磁石に近づけるとかすかに引き寄せられるようです。
普通に使うには問題ないレベルですが。)

同じステンレス(厳密には「同じ」ではない)でも
400番台は、磁石にくっつきますので、注意が必要です。

このように非磁性ということが刻印されている物もありますが、
刻印等がなくても、ステンレス300番台であればOKです。

そのほか、選ぶ基準として、
長さや横幅、色など、ありますが、
人それぞれの好みで良いと思います。

店長店長

長くなりましたので次回に続きます。
次回は私がスタメンで使っているピンセットをご紹介します。

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